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『 肥満と無痛 』  麻酔科医情報サイト

 

 

*** 肥満と無痛 ** 

 

肥満は麻酔の大敵です。肥満は、麻酔管理の全てを難しくさせます。

 

点滴は取りづらく、気管挿管は難しく、酸素化を保つのも厳しく、薬は効きづらい一方で残りやすく、背中の麻酔もオリエンテーションをつけずらいため難しく、手術は脂肪組織のためにやりづらく、血液の状態も狂いやすく、、と肥満は医者泣かせなのです。

 

分娩の管理においても同様です。

 

肥満の方が緊急帝王切開になっても、背中の麻酔が入りづらく時間がかかってしまうかもしれません。全身麻酔を選択した場合も、挿管困難になる可能性もあります。

 

そんなリスクを踏まえて、肥満の妊婦さんでは、陣痛が強くなる前に、硬膜外麻酔を入れておくことがあります。

 

事前に入れておくことで、麻酔の効果判定をすることができますし、いざ帝王切開となっても、カテーテルからお薬を追加することで、そのまま手術に臨むことができます。

 

先手先手で対策を講じることで、リスクがあるお母さんの分娩も、より安全に管理することができるのです。

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